見て見ぬフリは幹事の罪!飲酒運転対策

見て見ぬフリは幹事の罪!飲酒運転対策


忘年会や新年会などの酒席を取り仕切る幹事さんが一番気を付けなければならないのが飲酒運転のリスク。
もし見過ごすと幹事さんはもちろん、同じ酒席にいた全員が罪に問われることになるので要注意です。

幹事さんも問われる飲酒運転の罪

お店選びや予算決め、出し物や景品、席順などとにかくやることがたくさんある、大忙しの幹事さん。

その「やることリスト」の中に飲酒運転防止の項目は入っていますか?

飲酒運転による事故が社会問題化するなかで2007年、飲酒運転の罰則強化があり、飲酒運転をした本人以外の同乗者や酒類の提供者に対しても別途、下記の罰則規定※が設けられました。

◎車両提供者

  • ・運転者が酒酔い運転の場合…5年以下の懲役又は100万円以下の罰金
  • ・運転者が酒気帯び運転の場合…3年以下の懲役又は50万円以下の罰金

◎酒類の提供者、車両の同乗者
  • ・運転者が酒酔い運転の場合…3年以下の懲役又は50万円以下の罰金
  • ・運転者が酒気帯び運転の場合…2年以下の懲役又は30万円以下の罰金

※平成19年6月20日公布の改正道路交通法に依る罰則規定。
 平成29年3月現在


つまり飲酒運転をした本人以外も罪に問われるのです。

もし宴席でこれから運転する可能性のある参加者の飲酒を見過ごしてしまった場合、宴席の責任者である幹事さんはもちろん、参加者全員、さらには会社自体の罪や社会的責任が問われることになります。

幹事さんの飲酒運転対策

酒気帯び運転や飲酒運転は同乗者はもとよりお酒を提供したお店側ですら「ほう助」を行ったとして罰則があります。
飲酒運転の「ほう助」とは本人以外が「飲酒運転を助長する行為」のことです。

改訂された道路交通法第六十五条(平成19年6月20日改正 法律90号)には
「何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはならない」
「何人も、前項の規定に違反して車両等を運転することとなるおそれがある者に対し、酒類を提供し、又は飲酒をすすめてはならない」という記述があります。
また、刑法第六十二条には「正犯を幇助(ほう助)した者は、従犯とする」という記述もあります。

実際に同乗者が危険運転致死傷罪のほう助罪で懲役2年の判決を受けたケースもあります。

幹事さんは絶対に飲酒運転をしないことを事前にしっかり全員にアナウンスをし、車で来場した方には飲ませないか、最寄りの「運転代行」をすぐに呼べるようにするなど万全の対策を行っておきましょう。



<幹事さんの飲酒運転防止策>

◎案内状などでの飲酒運転禁止のアナウンス

…会場案内の告知時に「当日運転される方は飲酒をお控えください」
 などと明記しておきましょう。



◎ノンアルコール飲料の用意

…ジュースはもちろん、現在はノンアルコール飲料も充実しています。
 事前に会場側にドリンク・メニューを相談しておきましょう。



◎運転代行の手配

…車で来場している参加者をチェックしておいて、
 もし飲酒している場合には散開時に運転代行を手配しましょう。
 会場側に相談すれば地元の運転代行業者を紹介してくれるはずです。



終わり良ければすべて良し。
みんなが安心して飲めて、宴席後も笑って話せる場づくりも幹事さんの大切な役割です。
もし運転者の飲酒を発見したら「幹事さんレフリーカード」のレッドカードの出番かも?
その場の空気を壊さず、タイミングを見て運転代行を呼びましょう。